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執筆者の写真zeussanada

『ロッキーvsドラゴ』観たよ

私は本作のオリジナル版が本国公開された1985年生まれ。即ち『ロッキー4』と同い年ということになります。30歳前後で人生のままならなさを初めて感じてからというもの、スタローンを自身のイマジナリー・ファザー(想像上の父親)に据え、彼の作品を観てはその一つ一つを心の支柱にしてきましたので「ついに初めてロッキーの姿をスクリーンで観られる!」という喜びを『ロッキーvsドラゴ』でひしひしと感じることが出来、4回も劇場に足を運んでしまい、その度に落涙を禁じ得ませんでした。


今回のスライ(ディレクターズ)カット版では、オリジナルの半分ほどがこまごまと未公開映像に差し替わっているため、観るたびに新たな発見がありました。なので一度では飽き足らず『クリード』を含むロッキーシリーズを自宅で観返しては、何度も『vsドラゴ』を観に行く、というようなことをしていると、次第にロッキーの人生絵巻をグルグルと巡る、一種のタイムマシン・アトラクションのような感覚に陥ってしまいました。しかしそれは私が多感な10代の頃に『スターウォーズ』の特別編やプリクエル3部作を映画館で観ることでアナキン・スカイウォーカーの生きざまを近くに感じられた、あの時の感傷を強烈に呼び起こすことにも繋がり、ただひたすら一人でエモくなってしまうのでした。


週末に『ロッキー』を観て「ああ、自分も人生においてパンチを繰り出し続けなければ」と週明けの仕事に向けて気合を入れ直すことが出来れば、それはきっとスタローンの本望なのでしょうが、そうではなく「毎日ロッキーやランボーのことを考えていたい」という思考に陥ってしまう私は、きっと世界中にあまた存在する、スタローンが生み出したボンクラ息子の一人なのでしょう。ただ、私と同じ30代は直撃世代とはズレがあるせいか、周囲に共感してくれる人があまり多くないのが寂しい限りです。


※ありがたくもごく身近にはドン・マツミが居て、オマージュソングとMVなんかも作ってしまっているわけですが(笑)


日々に物足りなさを感じているそんな人こそ、見てほしい映画シリーズであります。



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